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三角西港と三角東港

 サボリにサボって気づけば9月22日!
「ふらっと」秋号の取材やら何やらで忙しくてm(_ _)m
 ということで、「ふらっと」秋号の特集取材で
訪れた三角西港と三角東港について。
熊本県の宇土半島の突端にある二つの港は
それぞれに時代の流れに翻弄されつつ、
建築美と浪漫を感じさせる場所だ。
(もっとも観光的な魅力要素では三角西港が上だが…)

 三角西港は明治20年、「三角港」として国と県が
巨費を投じて築港した。明治の三大築港と呼ばれ、
オランダ人技師ムルドルによる技術の粋が今や
世界遺産暫定リストに組み込まれるほど。
開港当時はヨーロッパ風の石積み埠頭に倉庫や
コロニアル様式の西洋館が建ち、当時の最先端タウンだった。

浦島屋

 中でも白亜の西洋風ホテル「浦島屋」は
ひときわ目立った存在だったらしい。
小泉八雲も長崎旅行の帰りに投宿し、
美しい女将と細やかなもてなしに感激したとか。
紀行文でも浦島屋を絶賛している。
ボランティアガイドさんは小泉八雲が非常に気難しく、
どちらかというと扱いにくい性格だったとか。
そんな彼が大絶賛したのだから、きっと
洗練されたサービスが行き届いていたのだろう。

浦島屋内観

 しかし、巨費を投じて築港したにも関わらず、
港湾としての役目を果たしたのは20年ほど。
浦島屋は明治38年に解体され、大連に移築された。
現在あるのはわずかな写真を頼りに復元されたもの。
内部の一部は資料館にしているため、
ホテルだった当時の様子は分からない。
ボランティアガイドさんによると、恐らく建物の
規模ももっと大きかったはずだとか。
因みに、この浦島屋の国道を隔てた裏にも
古い旅館が残っている。こちらは和風。

ムルドルハウス

 八角形の張り出し部屋が目を引くこの建物は
「ムルドルハウス」と呼ばれる物産館。
これも復元ではあるが、オランダ人技師ムルドルの名を
冠して佇まいもレトロな西洋館風だ。
三角の特産品を扱っている。天草の海産物もあり。

和蘭館デッキ

 その向いの建物は築港当時から残る荷役倉庫を
レストランに改装した「和蘭館」。
海に面したデッキ席は観光客にも人気だ。
すぐ目の前の青い海の美しさ、緑の対岸、
そして、なんとスナメリの姿も見ることができるのだ。

和蘭館ケーキ

 ケーキセット(950円)がこれまたおしゃれ!
コーヒー豆は東京虎の門のコクテール堂と神戸の
萩原珈琲のみ、カップはロイヤルコペンハーゲンというこだわり。
ロケーションも含めて言うことなしだ!

海技士学校

 さて、こちらは旧宇土郡役所。現在は
海技士講習が行われる九州海技学院になっている。
実は、NHKの「坂の上の雲」のロケにも使われ、
菅野美穂演じる正岡子規の妹が通う学校という設定だったとか。
他にも石積み埠頭が明治初期の横浜港として描かれたそうだ。
明治の港であることに違いはなく、西洋風の石積み埠頭と排水路が
百年以上残されている稀有な存在。
そして周囲の美しい風景もロケ地としての要素は高い。

三角駅

 三角西港がわずか20年で幕を閉じたのは
地理的に不便であることと、三角の東に新たな港、
三角東港が開港し、鉄道もそちらに敷かれたためだ。
そのため旧三角港は便宜上「三角西港」と呼ばれるように。
写真は三角線のJR三角駅。明治32年にでき、やはりレトロな
趣がある。何でも観光列車「A列車で行こう」の運行に伴い、
リニューアルされたらしい。以前の駅舎は外観が白かった。
個人的には以前の駅舎が良かったと思うけど…。

三角フェリーターミナル

 そしてこれが80年代終わりから熊本県で
始まった「くまもとアートポリス」による一連の
建築物の一つ、三角フェリーターミナル。
別名「海のピラミッド」だ。
三角駅の真向かいにあり、貝殻のような外観が
印象的な建物として話題になったことも。
10年以上前、取材で行った当時は館内に
物産販売所があり、フェリー客に土産を売っていた。
ただし、その構造上、あまり使いやすいとは言えなかったような…。
確かに先鋭的だったけどね。
 今は三角島原フェリーが廃止になり、閉館状態に。
建築学や建築美術という側面では評価が高いらしいが、
無人の建物というのは寂しい。
返り咲いた三角西港とさびれた三角東港。
二つの港は常に対極にあるような気がしてきた。
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2012-09-22(Sat)
 

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2012-11-22 06:27 |  |    [ 編集 ]

プロフィール

Haruno

Author:Haruno
フリーペーパーふらっと編集長 フリーライター
居住地:福岡県福岡市
出版社勤務を経てフリーライターに。気づけば20数年!
カメラマン、デザイナーと「いい仕事したいね」と
フリーペーパー「ふらっと」を創刊。
ベテランスタッフで頑張ります! 

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